変体仮名「ま」

しま淺
一見、店名が2字に見える看板です。でも3字あるのですよ。
「志」の字は、昨日紹介しましたね。
次は、「万」由来の変体仮名「ま」。
最後は「淺」です。
こういう字をスラスラ読めた昔の人は、本当にスゴイなあと感じます。

変体仮名「し」

しみぬき
年代を感じさせる看板です。
左側にある小さい方の看板に書いてある「しみぬき」の文字。「し」は「志」を字母とする変体仮名です。
屋号にも「し」が使われていますが、こちらは学校で習う方の字です。

変体仮名「あ」「め」

ヒノデあめ
「ヒノデ」の後は、「阿」由来の「あ」と、「免」由来の「め」です。

変体仮名「と」

御手もと
ごくごく一般的な割り箸の袋です。
ここにもありました、変体仮名。「御手もと」と書いてあるはずなんですが、最後の「と」がどんな漢字をくずした仮名か、お分かりになりますか?
これは「登」が正解です。
看板文字では、あんまり見かけません。
あっちこっちにあるにもかかわらず、私が気付いていないだけかもしれませんが。

変体仮名「か」

真珠が島
看板と呼ぶのには適当でないものですが。
3番目の文字は、「可」由来の「か」に濁点で「が」と読みます。
「か」は、「加」を字母とする「か」(学校で習う「か」)より、こちらの「可」由来の仮名の方がよく使われていたようです。
ちなみに「島」の字も、辞書に載っている字とは随分違いますね。
(撮影場所:三重県鳥羽市にある御木本真珠島)

変体仮名「こ」

みやこ染
「古」を字母とする変体仮名「こ」です。
近くで見ていないので確認しておりませんが、この「みやこ染」の看板は琺瑯看板なのだと思われます。ネットで画像検索すると、いっぱい出てきそうです。

変体仮名「く」

はくろ鮓
今日の変体仮名も簡単に読めそうなものです。
「久」を字母とする「く」。
学校で習うのとあんまり変わりませんね。

変体仮名「う」

すしう
今日の変体仮名は簡単です。
写真は「う」の変体仮名。
字母は「宇」で、学校で習うひらがなのそれと同じです。

変体仮名「あ」「け」「の」

あけぼの

「あ」しか読めない?(笑)
この「あ」も変体仮名です。字母は学校で習うのと同じ「安」。
2番目の字は、「希」を字母とする変体仮名「け」。
3番目は、最近紹介したインパクトのある看板にありましたね、「保」由来の「ほ」に濁点で「ぼ」。
最後は「能」をくずした「の」です。
平成20年の今、この看板を見て「あけぼの」と何のストレスも感じる事なく読める人がどれくらいの割合でいるのか、ストレスを感じつつも自力で正解に辿り着く人がどんだけいるのか、ちょっと興味が沸いてきませんか?

変体仮名「ま」

ほまれや

天まや

上の写真はミナミの履物屋さん。下は北区にある食堂です。
いずれも「満」をくずした変体仮名「ま」を使っています。
下の「天まや」は、天満という地名が近くにあるので、もしかすると「漢字ですねんよ、これ」となっているのかもしれません。

変体仮名「な」

なにわ・乃おみな
ひとつの変体仮名が、ふたつの袖看板(突出し看板)の中でそれぞれ別々に自己主張している(?)写真です。
恥ずかしい話ですが、随分長い間、左の喫茶店の看板文字を「ふにわ」と読んでいました。看板屋にならなければ、多分今でもそのまま「ふにわ」と読み続けていたことでしょう。
「なにわ」「乃おみな」の「な」は、いずれも字母を「奈」とする変体仮名です。

変体仮名「ほ」

すっぽん
大阪は通天閣の近くにある、すっぽんを扱っていらっしゃるお店の看板です。
インパクトのある看板として有名になっていますが、ここで紹介する理由は、「すっぽん」の「ぽ」が変体仮名であるからです。「保」を字母(仮名を崩す元の漢字)とする変体仮名「ほ」。仮名なので、マルをつければ「ぽ」になります。
問題として出された時には、予備知識なしでも正答率が高そうな字です。

この看板文字を読めますか4

うを久

うを越
またもや「うを」の登場です。
上は「うを久本店」。「本」の字は、よく知られていますね。
下は「うを越」と書いてあります。最後の字が、真ん中の変体仮名「を」をくずす前の漢字なので、そういう点では珍しい名前だと思います。

この看板文字を読めますか3

うを伊

うを金

上の看板には「うを伊」、下の看板には「うを金」と書いてあります。
この「を」は、「変体仮名」で、もともとの字は「越」なのだそうです。「越」をくずして書いた字がなぜ「を」になるのか?その経緯はさっぱりわかりませんが、この字が「を」であることが解れば一応よし、読めればそれでよいのだ、とします。
それにしてもこの「を」ですが、今までに挙げた4例の全てが「う」の後に来ています。
個人的にはこの「を」が、「う」の後ろに来ない形で使われているのを見たことがありません。必ず「うを」となって看板文字として使用されているようです。
「うを」はもちろん魚ですね。日本料理のお店が多いようです。

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この看板文字を読めますか2

うを市
このお店の看板で読めない字があるとするなら、それは真ん中の字ではないでしょうか。
家人知人に写真を見せて尋ねてみたところ、全員が「真ん中のがわからない」という答えでした。
「う○市」と書いてある看板の○に入る字は、実は漢字ではなく、「変体仮名」という名前の仮名文字です。昨日紹介した看板にも同じ字が使ってありました。「変体仮名」の中でも、使用頻度が高い字のように感じられます。
答えは、写真の上にマウスを置くと出てくるようになっているのですが、そのうち看板文字でよく使われる「変体仮名」について、一覧表で解りやすくまとめてみたいと考えております。

この看板文字を読めますか1

うをさ 私は大阪の看板屋です。
「看板屋なら特別難しい文字以外はたいてい読めるのでしょう?」とよく聞かれます。
屋外に設置された看板文字で自分が読めない字は少ない、と感じますが、まだ知らない文字が多くあるのも事実です。
実際、この看板の文字が読めたのは、「変体仮名」という仮名の知識を得てからでした。
このブログでは、主に屋外広告を例にして、一般の人には読む事が困難と思われる文字について書いていきたいと思います。

Tag : 看板 文字

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